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思いつくままに書きたいことを書き連ねる為のブログ。

”化学物質過敏症"への正しい対応はどうあるべきかについての一考。

以前こういうエントリを書いた。

 

化学物質過敏症と南京事件と「悪魔の証明」について - 子持ち柳葉魚は好きですか?

 

NATROM氏の批判の矛先は、化学物質過敏症という現在の疾患概念が疑わしいものであり、そうした診断を行う臨床環境医に対してであって、化学物質過敏症と診断された様々な症状を訴える患者の存在に対してではない。ホメオパシーや誘発中和法といった怪しい治療法を行うに至っては有害ですらある、という主張の様だ。

 

しかし問題は、実際に化学物質過敏症という病名に対応するであろう患者が多く存在することである。

 

中日新聞:香り付き柔軟剤流行に悲鳴 「過敏症」の人たち:暮らし(CHUNICHI Web)

 

実は個人的に仕事の上でこうした苦情を受けている。ちなみに私は医者でも医療関係者でもない。マンションで隣の部屋から香り付き柔軟剤を使われて気分が悪くなり困っているので禁止してほしい、という訴えである。多分一年以上前に一回目の苦情があり、今度は同じマンションの別の住民から出た。

 

むろん、NATROM氏が標的とした臨床環境医の提唱している化学物質過敏症の概念による症状とは違って、別のなんらかの症例なのかもしれない。ただ、上記記事のとおり、かなり多くの同様の症状を訴える人がいるのは事実であり、個人的な意見としてはおそらく社会的な問題にまで発展しかねないと思われ、製造・売買・使用の禁止、あるいは制限といった行政上の処分を下さざるを得なくなるのではないかと思う。なおアメリカではすでに訴訟になっているという情報もある*1

 

現在の”化学物質過敏症”を取り巻く状況については、NATROM氏の議論は正論であるように思う。その仕組みなどよくわかっていないのに、ホメオパシーなどの怪しい代替療法を施したり、あるいは実は違う病気の可能性があるのにそうした診断をしないで、化学物質過敏症と診断したりしてしまうのは確かによろしくない*2。そして真に必要なのはそうした患者への可能な限りの正しい治療であるべきだし、あるいは行政的対応であろう。

 

香り付き柔軟剤の件はまさにそうだと思う。この場合原因商品ははっきりしているし、いたずらに一括して現在のような状況の”化学物質過敏症”と診断するのはよくないと思う。