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思いつくままに書きたいことを書き連ねる為のブログ。

「はてなブックマーク廃止論」について。

このブログを放置して2年以上か。ブログなんか書く柄でもないから、放置する羽目になることも分かっていたけれど。

 

fujipon.hatenablog.com

 

新しいものにあまり飛びつかなくなって多分10年くらい経つ気がするけど、それなりにネットを割と楽しみにする面倒くさがりの私が見つけた新しい、と言っても当時にしてもずっと前からあったけど、そのサービスがはてなだった。

 

最初、ソーシャルブックマークって自分的にはあまり興味のわかないサービスで、必要な情報は検索すればいいだけだし、しょっちゅう見たいものは自身のローカルにお気に入りにしておけばいいとしか思ってなかった。ただ、はてなのサービス全般に漂う少し真面目というかテクニカルな雰囲気というかは自分に合ってるような気はしたので、覗いて見た、というのがきっかけなのかも知れない。

 

それに、世間で話題になっているようなことを知りたいという欲求もあった。私は当時はツイッターもアカウントは作ったものの、面倒くさがって利用しなかったから、その意味でもはてなホットエントリーは魅力的だった。

 

それ以前は軽い2ちゃんねる利用者だったが、その利用目的も同様に私にとっての世間への窓口として、だったように思える。ただ2ちゃんねるは空気があまり合わなかった。他人のブックマークコメントが読めるという楽しみを見つけた私はその空気に馴染んでいったような気がする。彼ら・彼女らは2ちゃんねらに比べ圧倒的に知的で真面目に見えたからである。

 

さて、Hagex氏殺人事件が起きて、様々に議論が白熱した、というか今も白熱している。「低能先生」は私も一度だけIDコールで罵倒されたことがあり、その時に他の人から教えてもらってそういう人がそれ以前からいるということを知った。彼曰く、Hagex氏はネットリンチの親玉であり、それに同意するようなブックマークコメントをする人はリンチ行為に加担している悪人であるらしい。

 

全面同意はしないが、実際そう見えないこともない状況はたくさん見てきた。よく言われるように、ネット上の有名人が総叩きに合うかのごときブコメの状況は散々知っているし、その意見に同意はしても「何もそんなに酷い嘲笑を浴びせかけることもないのでは?」と思ったりもした。私自身は無名人だからそんなに叩かれたことはないが、増田に書いた記事で結構きついことを言われて凹んだ記憶もある。

 

でも、それって仕方のないことだと思う。不特定多数の人が利用する公共のネット空間に自己の意見などを表明する行為は、それが批判されることもあり得るリスクを覚悟で行わなければならない。批判だけじゃなく、個人が特定されたりするような実害リスクもあるし、ネットはそもそもは自分で自分を守らなければならない部分の大きい、いわば自己責任の範囲の広い場なのである。

 

いや、はてなで批判されているネットリンチは、はてなブックマークの仕組みがもたらしているものであり、そこはやはりはてな社に改善を求めるべきだ、という意見を私は批判しないが、ブコメそのものを非表示にしてしまったり、あるいは通報する仕組みもあるのだから、そこをうまく利用することでリンチされる事をある程度は自分で防ぐことも可能だ。決して放置されているわけではない。

 

というより、どんな仕組みだってそうしたリンチ的な状況を生み出すことは避けられないと思う。ただ、私はそれはそれとしてきっちり対処していけばいいだけのことではなかろうかと。例えば、スマイリーキクチさんのような最悪な事態はもちろんノーだ。

 

でも、こうした廃止論は極論をすれば「ネットそのものを禁止」はないとしても、中国などのように検閲がいいのか?という話でもあろうし、私はそうじゃなくてやはり可能な限りネットは自由な言論空間としておくべきだと思うのだ。また、それと引き換えに自己責任原則の強い場である事も広く認知されるべきだろう。

 

さて、冒頭のブログ記事に返答しよう。

 

 「それでも、はてなブックマークは必要なのだ」と、誰かに僕を納得させてほしいのです。

 

私の観測範囲では、リンチになっているブックマーク状況は限られていて、ほとんど大抵の場合は単なる意見表明など問題があるとは思えないようなものばかりだし、集合知のようにして有用な情報に接する事も多い上に、何より私の知らないサイトを知らせてくれるという機能は今でも捨て難いものです。木を見て森を見ない、じゃないけれどその便利さは少なくとも私にとっては欠かせません。

 

そんなところでしょうか。まとまりのない文章ですみませんが。